北海道に開拓使が入って140年余り。
そのちょうど半分となる今から70年前の昭和初期に、ある横浜の貿易商(コンビーフ製造の野崎産業株式会社)の息子と小樽ニシン漁の網元の娘が出会い結婚しました。〔現・社長の両親(先代)〕
いつかふたりは、「家族で自然の生活を楽しみながら、本当においしいものを作って食べる暮らしをしたい」という夢を持ち、十勝の大樹町の近くに150ヘクタールの原野を購入し、トラクターを使って開拓をしながら、牧場経営を始めました。
食品加工に関わりのある家庭に育ったこともあり、お互いに美味しいものに大変興味をもっ ていました。
そして家族と共に、自分たち独自の生活文化を築いていきました。
広大な土地で飼う牛・馬・鶏・豚・羊・ミツバチと畑で育てる大豆や小麦を使い、四季を通じていろいろなものを手作りして家族で楽しみました。
牛乳からは、バターやチーズ、クリスマスには鶏やアヒルをローストチキンに。
大豆からは味噌や納豆を作り、小麦からはパンやビスケット、ドーナツを作りました。
そして、長い冬の保存食用にと、北大で畜産加工を身につけた先代は、1920年代のドイツの豚肉加工法を詳細に紹介した本を参考にして、ハムやソーセージ類を手造りしていたのです。
そこには、今でいうスローフード・スローライフがありました。そんな環境の中で、幼き日を過ごした現在の社長も、北大畜産科を卒業し、自家用に作り続ける中で、独自の「長期氷温熟成」を完成させました。
こうして、遠い昔の牧場時代から家族で作り、楽しんできた自家用品は、‘86年ホテルのシェフの要請をきっかけに製品化することになったのです。
『ほかでは 決して味わうことのできない 美味しさを求めて』
販売を始めた頃は、正直、あまり売れませんでした。札幌のデパートの催事でも、
「確かにおいしいかもしれないけど、スーパーで売っているものより、だいぶ高いわね。」とよく言われました。
それは、当然のことでした。
私たちは、どこにも負けないおいしいものを作りたいと、まず第一に考えます。
そのため業界の常識の何倍もの材料費をかけ、時間も手間もかけて作るのですから・・・。
当時北海道は今とは違い質より量の時代だったのでしょう。
そこで、東京のデパートのギフト催事と試食販売に出かけることにしました。
そのとき、ある係長から言われたひと言が私たちに自信をとり戻してくれたのです。
「今までに一番売れたハムメーカーの3倍くらい売れてるよ」
数年後、そのデパートの常設店を2年半つとめ、中間経費の大きさを痛感しました。
「ほかにはない美味しさ」を作りながら、お客様へ低料金で提供する方法はないか・・・。
これが、この次の大きなテーマとなり、今の「産地直送」の会員制通信販売の道を選ぶことになったのです。
それと同時に、新製品の開発と製品の品質向上のため、2〜3年おきにヨーロッパへ味の調査を実施しています。
おかげさまで、今では「ほかにはない高品質」と非常に高い評価をいただけるようになりました。
そして、現在も全国の百貨店やスーパーでの常設販売は行っておりません。
インターネットをはじめとする通信販売でこそ卸値なみの価格で、できたての美味しさをお届けできるからです。
私たちは今も変わらず、スローフード・スローライフを目指しています。
北海道の自然の中でカントリーライフを楽しみながら、皆さまに喜んでいただける製品づくりに努めてまいります。










