ハムとベーコンの違いとは?職人が教える本当の見分け方
「ハムとベーコンって、どう違うの?」──一年に数回、必ず聞かれる質問です。実はこの問い、ネット上でもさまざまな説が飛び交っていますが、正確に理解している人は意外と少ないのです。
「肉の部位が違う」「紐で巻いている」「燻製時間が違う」などの答えをよく耳にしますが、実はどれも本質的な違いではありません。ベーコンを紐巻きにすることもあれば、ハムでも紐を使わないものもあります。
決定的な違いは、「燻製後に茹でるかどうか」
ハムとベーコンの違いは製造工程(加熱方法)にあります。
ハムは燻製のあとに茹でる(または蒸す)のに対し、ベーコンは茹でない(蒸さない)のです。欧州の伝統製法でもこの定義は共通。すなわち、燻煙後に加熱するか否かが最大の見分けポイントです。
なお、ハムの「紐巻き」「布巻き」は熟練工の手技。力加減ひとつで、しっとりとした舌ざわりにも、しっかりとした食感にも変わります。機械巻きも存在するため、見た目だけでは判断できません。
ベーコンの工程:「熟成」と「燻煙」による旨味づくり
ベーコンは、塩漬けした豚肉を低温でじっくり熟成させたあと、薪と炭で燻煙。さらに時間をかけて熟成し、塩の角を取ってまろやかに仕上げます。茹で工程が無いため、香ばしさと脂の旨味が際立ちます。
 
  美味しいハム・ベーコンの違いは「熟成技術」にあり
美味しさは、原料よりもまず「熟成法」と「職人技」で大きく変わります。
1. 短期塩漬(インジェクション製法)
大量生産向けの方法で、注射のような針で味付け液を肉に注入し、短時間で味を馴染ませます。水分を加えて歩留まりを上げる狙いがあり、一般的なスーパーのハム・ベーコンはこの製法が主流です。
2. 自然塩漬(昔ながらの製法)
戦前のヨーロッパでは、低温で約1週間熟成させる「自然塩漬け」が主流。添加物に頼らず、肉の酵素と塩の力で旨味を引き出す伝統的な手法です。
3. 長期氷温熟成(エーデルワイスファーム方式)
エーデルワイスファームでは、-2℃の氷温で4週間熟成。細胞を壊さず旨味成分を最大化する独自製法により、驚くほどまろやかで香り高い味わいに仕上がります。
ハムの種類にも違いがある。「加水ハム」「保水ハム」「ナチュールハム」とは?
スーパーで見かけるハムの多くは、製造効率や食感の均一性を重視した「加水ハム」や「保水ハム」と呼ばれるタイプです。リン酸塩などの添加物で水分を保持させることで柔らかさやジューシー感を演出しますが、肉本来の旨味が薄く感じられることもあります。
それに対して、私たちエーデルワイスファームが目指すのは、添加物を極力使わず、熟成と自然の力で旨味を引き出す「ナチュールハム」。古来から受け継がれる欧州の伝統製法をベースに、現代の衛生管理のもとで再構築した「自然なハム」の考え方です。
各タイプの詳しい違いや、ナチュールハムという概念については、こちらで分かりやすく解説しています。
👉 加水ハム・保水ハム・ナチュールハムの違いを詳しく見る
素材も大切。けれど「技術」がすべての基盤
もちろん、豚肉の質も味を左右します。ストレスの少ない環境で育った豚や、イベリコ豚・望来豚などの希少種は風味が格別です。けれど、どんなに良い肉でも、熟成・塩漬・燻煙の技術が伴わなければ本当の美味しさは引き出せません。料理やワイン、チーズづくりと同じく、職人の技が味を決めます。
エーデルワイスファームのハム・ベーコンは、創業1933年以来、薪燻煙・氷温熟成・手仕事という伝統製法を守り続けています。お中元・お歳暮・内祝いなどの贈り物にも最適です。
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直売所・ベーカリー・レストランを併設する「PiccolaForesta(ピッコラフォレスタ)」でも、当社のハム・ベーコンを使ったメニューや焼きたてパンをお楽しみいただけます。
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