アスパラベーコンとは、グリーンアスパラガスとベーコンを組み合わせた料理の総称です。そして今、肉を巻かずに仕上げる作り方が広がっています。
お弁当の定番といえば、アスパラに薄切りベーコンを巻いて焼くスタイルでしょう。
ところが、あえて巻かないという選び方もあります。
具体的には、バターでホイル蒸しにしたアスパラガスへ、削り節状の「ベーコン節®」をかける方法です。
巻かないことで、アスパラガスの香りとベーコンの薫香が、それぞれ独立して立ち上がります。
この記事では、まず巻く場合と巻かない場合の違いを整理します。
次に、材料4つでできる作り方を3ステップで紹介します。
さらに、バター蒸しでおいしくなる理由と、失敗しないためのポイントもまとめました。

巻かないアスパラベーコンとは何か
巻かないアスパラベーコンとは、アスパラガスに肉を巻きつけず、バターで蒸し焼きにしてから削り節状のベーコンをかける食べ方です。加熱と味付けを分けるのが特徴になります。
従来の巻くスタイルでは、アスパラガスとベーコンを同時に加熱します。
一方、巻かないスタイルでは、アスパラガスだけを先に仕上げます。
そのうえで、薄さ0.1mmに削ったベーコン節®を最後にのせます。
「引き算」で何が変わるのか
巻くスタイルでは、バラ肉の脂が加熱中にアスパラガスへ移ります。
そのため、全体の印象が脂のコクにまとまりやすくなります。
もちろん、それがおいしさの理由でもあります。
これに対して、巻かないスタイルでは肉の脂を加熱工程から外します。
代わりに、バターの乳脂肪だけをアスパラガスに含ませます。
結果として、青々とした香りと水分が、そのまま残りやすくなります。
そして、最後にのせるベーコン節®の薫香が、後から重なります。
ただし、味の感じ方には個人差があります。
どちらが優れているという話ではありません。
巻かないアスパラベーコンは、「一緒に焼く」を「別々に仕上げて重ねる」に変えた作り方です。
| 比較項目 | 巻くアスパラベーコン | 巻かないアスパラベーコン |
|---|---|---|
| 使うベーコン | 薄切りのバラベーコン | 削り節状のベーコン節® |
| 加熱の仕方 | 肉と野菜を同時に焼く | 野菜だけをバターで蒸し焼き |
| 脂の出どころ | ベーコンの脂 | バターの乳脂肪 |
| 薫香の重なり方 | 加熱中に全体へ移る | 仕上げに後から立ち上がる |
| 向いている場面 | お弁当・作り置き | できたて・BBQ・おつまみ |
アスパラベーコンの作り方|材料4つ・3ステップ
用意するのはアスパラガス、バター、ベーコン節®、塩こしょうの4つだけです。そして、アルミホイルに包んで約10分加熱すれば仕上がります。
調理器具はフライパンでもかまいません。
また、オーブントースターでも作れます。
屋外なら、バーベキューの網にのせるだけで十分です。
材料(2人前)
- グリーンアスパラガス:1束(太めのものがおすすめ)
- 無塩バター:25g前後(有塩バターでも作れます)
- エーデルワイスファームの「ベーコン節®」:ひとつかみ(お好みの量)
- 粗塩・黒こしょう:少々(下味用。有塩バターの場合は控えめに)
作り方・3ステップ
- 下ごしらえ:アスパラガスは根元の硬い部分の皮をピーラーで薄くむきます。その後、食べやすい長さにカットします。
- バターで蒸し焼き:広げたアルミホイルにアスパラガスを並べます。続いて、軽く粗塩とこしょうを振ってください。その上にバターをちりばめるようにのせます。さらに、ホイルをしっかり密閉して包みます。トースターやバーベキューの網の上で10分ほど加熱します。
- ベーコン節®を山盛りに:ホイルを開けます。焼き目がついているのを確認してください。熱々のうちに「ベーコン節®」をトッピングします。これでもかと山盛りにのせるのがコツです。
ホイルを開けた瞬間の薫香
包みを開けると、湯気とともに香りが広がります。
バターの芳醇な香りと、アスパラガスの青い香りです。
そこへ、熱でじんわりほどけるベーコン節®の薫香が混ざります。
食べる前から食欲が動くはずです。
バター蒸しのアスパラベーコンがおいしい3つの理由
密閉したホイルの中では、香りを逃がしにくい環境がつくられます。加えて、蒸気による加熱と、表面の焼き色づきが同時に進みます。
バターは無塩から試すのがおすすめ
基本として、私たちは無塩バターをおすすめします。
アスパラガス本来の甘みが分かりやすくなるからです。
手に入りにくいときは、有塩バターでも作れます。
その場合は、ベーコン節®の塩気を考えて下味を控えめにしてください。
もう一段変化をつけたい方には、発酵バターという選択肢もあります。
ただし、香りの好みは人によって分かれます。
理由1:香りと水分が外へ逃げにくい
ホイルを密閉すると、内部に蒸気がこもります。
すると、加熱で揮発した香りの成分が外へ出ていきにくくなります。
同時に、アスパラガスから出た水分も包みの中に留まります。
つまり、香りと水分を抱えたまま火が通る状態です。
また、バターの油脂は栄養面でも相性のよい組み合わせです。
アスパラガスに含まれるβ-カロテンは、脂溶性の成分に分類されます。
一方、アスパラギン酸やビタミンCは水に溶けやすい成分です。
そのため、ゆで汁を捨てない調理法には利点があります。
脂溶性は「油に溶けやすい」、水溶性は「水に溶けやすい」という意味です。バターで包む調理は、その両方を流し出さずに済みます。
理由2:バターのコクが重なる
バターには、乳製品らしい甘い香りがあります。
加熱したアスパラガスにも、独特の甘い香りが生まれます。
この二つが、同じ包みの中で重なります。
そして、アスパラガス単体とは違う印象の味わいになります。
理由3:やさしい焼き色と香ばしさ
ホイルが熱源に接した部分では、温度が高くなります。
そこでは、アスパラガスの糖分やバターの成分に加熱反応が起こります。
いわゆるメイラード反応やカラメル化と呼ばれる変化です。
その結果、表面にうっすらとした焼き色がつきます。
仕上げにベーコン節®をのせると
熱々のアスパラガスに、薄さ0.1mmのベーコン節®をのせます。
すると、熱で豚もも肉の脂がゆっくりほどけます。
あわせて、薪と炭でまとわせた薫香も立ち上がります。
削り節が湯気で軽く踊る様子も、この料理の見どころです。
失敗しないための5つのポイント
この料理でつまずきやすいのは、下ごしらえと加熱のタイミングです。作る前に、次の5点だけ確認してください。
細いアスパラガスしか手に入らないときは、加熱時間を短くしてください。
目安として、7分ほどから様子を見るとよいでしょう。
逆に、太いものは10分を超えても大丈夫です。
アスパラベーコンにのせる「ベーコン節®」とは
ベーコン節®とは、豚もも肉を氷温熟成とドライエイジングで仕上げ、薄く削り出した食肉製品です。脂身の多いバラ肉ではなく、赤身のもも肉を原料にしています。

製法の考え方は、1920年代のドイツの伝統に由来します。
ただし、当時の製法をそのまま再現したものではありません。
まず、凍る直前の氷温帯で熟成させます。
次に、ドライエイジング(=乾燥させながら熟成させる工程)を行います。
そのうえで、オーク(楢)材の薪と炭による熱燻で薫香をまとわせます。
削り出すための乾燥工程
削るために、乾かす。
薄く削るには、肉を十分に乾かす必要があります。
そこで私たちは、氷温熟成のあとに乾燥の工程を重ねました。
水分を抜くことが、削り出しと保存性の両方を支えています。
| 工程 | ベーコン節®での内容 |
|---|---|
| 原料 | 豚もも肉を使用します。脂身の多いバラ肉は使いません。 |
| 熟成 | 凍る直前の氷温帯で熟成させます。そのうえで、ドライエイジングの期間を設けます。 |
| 燻煙 | 2年間自然乾燥させたオーク(楢)材の薪と炭を使い、熱燻で仕上げます。 |
| 乾燥 | 薄く削り出せる状態まで、水分を抜く工程を重ねます。 |
| 保存 | 未開封であれば、冷暗所での常温180日保存が可能です(賞味期限6か月)。 |
製法の考え方をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
ベーコンの製法を比較|注入式・乾塩式・湿塩式の違い
「保存料不使用」と「無添加」は別のこと
ベーコン節®は保存料を使用していません。ただし、これは「完全無添加」という意味ではありません。当ファームでは亜硝酸塩を必要最小限使用しています。
そもそもハムやベーコンは、岩塩や硝石に含まれる硝酸塩を使って成立した保存食です。
硝酸塩は、肉の中で亜硝酸塩に変わります。
その働きが科学的に解明されたのは19世紀末以降ですが、経験としてはずっと前から知られていました。
つまり、亜硝酸塩は後から足された添加物ではありません。
役割も、発色だけではありません。
ボツリヌス菌の増殖を抑える働きがあります。
脂質の酸化による風味の劣化を抑える働きもあります。
さらに、ハム・ベーコン特有の風味づくりにも関わっています。
「使うリスク」と「使わないリスク」を並べて見る
添加物の話では、使うリスクばかりが語られがちです。
けれども、本当に考えたいのは「使わないリスク」も含めた比較ではないでしょうか。
例えば亜硝酸塩には、食中毒菌の増殖を抑える役割もあります。
いずれにしても、リスクをゼロにすることはできません。
だからこそ、食品は「入っているか、いないか」ではなく、「なぜ使われているのか」で考えたいものですね。
無添加を選ぶ作り手にも、選ぶ理由があります。
どちらも、知ったうえで選べることが大切だと考えています。
使用量は法令で定められた基準に従っています。実際の配合は商品表示を優先してください。
くわしい解説は、こちらの記事にまとめています。
無添加ハムと亜硝酸塩について
この記事に出てきた用語
調理と製造、それぞれの専門用語をまとめました。読み飛ばしても、レシピは再現できます。
アスパラベーコンに関するよくある質問
作り方と保存について、いただくことの多い質問をまとめました。
アスパラベーコンを巻かずに作るには、どうすればいいですか?
アスパラガスをアルミホイルに並べ、バターをのせて密閉し、10分ほど加熱してください。
肉は巻きません。
ホイルを開けたら、熱いうちに削り節状のベーコン節®を山盛りにのせて完成です。
ホワイトアスパラガスでも同じように作れますか?
作れます。
ホワイトアスパラガスは、繊細な甘みとほろ苦さが特徴です。
そのため、火はよりゆっくり入れることをおすすめします。
なお、味の感じ方には個人差があります。
有塩バターでも作れますか?
問題なく作れます。
ただし、下味の粗塩は控えめにしてください。
ベーコン節®にも塩気があるため、全体が塩辛くなりやすいからです。
フライパンやオーブントースターでも作れますか?
どちらでも作れます。
フライパンの場合は、ふたをして弱めの中火にしてください。
オーブントースターの場合は、ホイルに包んだまま10分ほど加熱します。
バーベキューの網にのせる方法も手軽です。
ベーコン節®は開封後、どのように保存すればいいですか?
未開封であれば、直射日光を避けた冷暗所で常温180日の保存が可能です。
一方、当製品は保存料を使用していません。
そのため、開封後は賞味期限にかかわらず、しっかり密閉して冷蔵庫で保管してください。
そのうえで、お早めにお召し上がりください。
料理が苦手でも失敗せずに作れますか?
ホイルに包んで火にかけるだけなので、手間はかかりません。
バターの蒸気でアスパラガスに火が通るため、火加減の失敗も起きにくい作り方です。
心配な場合は、7分ほどで一度開けて様子を見てください。
まとめ|アスパラベーコンには巻かない選択肢もある
アスパラベーコンは、巻いて焼くだけの料理ではありません。バターで蒸し焼きにして、削り節状のベーコンを重ねる作り方もあります。
用意するのは4つの材料だけです。
加熱は約10分で終わります。
そして、火加減の失敗が起きにくい作り方でもあります。
巻くスタイルには、巻くスタイルのよさがあります。
どちらかを選ぶ必要はありません。
旬のアスパラガスが手に入ったら、ぜひ試してみてください。

記事で紹介した商品
- ベーコン節® 12g瓶入り(税別 1,280円)
- 西洋の鰹節セット(税別 5,360円)
- 薪・炭火仕上げベーコン
※価格は本記事の作成時点のものです。最新の情報は公式オンラインショップでご確認ください。
参考資料・出典
- 文部科学省:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの分類)
- 農林水産省 消費者の部屋:アスパラガスについておしえてください(原産地・主な産地)
- 消費者庁:食品表示制度
- 【当ファーム】ベーコンの製法を比較|注入式・乾塩式・湿塩式の違い
- 無添加ハムと亜硝酸塩の解説(当ファーム):記事を読む
